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お知らせ(2015年度)

外科学講座外科(一)の並川 努講師の論文(症例報告)が医学雑誌「Gastroenterology (IF 13.926)」のオンライン版(3月27日付)に掲載されました。

 外科学講座外科(一)の並川 努講師の論文(症例報告)が医学雑誌「Gastroenterology (IF 13.926)」のオンライン版(3月27日付)に掲載されました。
タイトル:An Unusual Giant Duodenal Mass Lesion.
発 表 者:Tsutomu Namikawa, Michiya Kobayashi, Kazuhiro Hanazaki
概  要: 十二指腸腫瘍の発生頻度は比較的低く、また生検による癌、腺腫の診断も容易ではなく、鑑別診断に苦慮することが多いのが現状です。この論文では、稀な十二指腸球部に発生した7.5 cm大のBrunner腺過誤腫に対して切除した症例を報告しています。
 上部内視鏡検査で、十二指腸球部に腫瘤による圧排性と思われる狭窄を認め、粘膜は平滑で、発赤、びらん、潰瘍形成等の所見は認めませんでしたが、腹部CT検査で、内部に比較的境界明瞭な低吸収域が混在した7.5 cm大の腫瘤であり、上部消化管造影検査では、十二指腸球部管腔のほぼ全体を占めるように腫瘤影を認めました。十二指腸粘膜下腫瘍の診断で、十二指腸球部前壁を切開して腫瘤の辺縁を見極めながら摘出術を施行しました。腫瘤は7.5 × 6.5 × 6.5 cmの大きさで、灰白色調分葉状の形態を呈し、脂肪組織の混在した結節性病変で、散在性に嚢胞形成がみられ、Brunner腺が全体として分葉状に増生しておりBrunner腺過誤腫の病理診断でした。
 Brunner腺由来の腫瘍には、過形成、過誤腫、腺腫、稀に癌化の報告もみられますが、術前の診断は困難なことが多く、過形成、過誤腫は通過障害などの臨床症状がない場合は切除の対象にはならないのが一般的です。巨大な十二指腸腫瘤の鑑別診断として稀ではありますがBrunner腺過誤腫の可能性も入れておく必要があり、今後の症例集積による詳細な検討が期待されます。