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お知らせ(2016年度)

皮膚科学講座 佐野栄紀教授、高石樹朗助教の「癌細胞の再プログラミングによる上皮間葉移行抑制を介した悪性度減弱」という研究成果が米国科学誌プロスワンにオンライン掲載されました。

 皮膚科学講座 佐野栄紀教授、高石樹朗助教の「癌細胞の再プログラミングによる上皮間葉移行抑制を介した悪性度減弱」という研究成果が米国科学誌プロスワンにオンライン掲載されました。
 京都大学の山中伸也博士は、4種類の遺伝子導入による皮膚細胞の初期化により多能性をもつ細胞(iPS細胞)を誘導し、それを用いて心臓、筋肉、神経などあらゆる組織・臓器の再生が可能となり、その功績にたいして2012年ノーベル賞が授与されました。現在、世界中でiPSが臨床に応用され始め、再生医学に革命が起こっています。今回我々は、このiPSを誘導する遺伝子(山中遺伝子)を悪性度の高い癌細胞に導入することで、癌がどのように変化するか解析しました。皮膚癌細胞などに山中遺伝子を導入してもiPSは誘導されませんが、悪性度の指標である上皮間葉移行(EMT)が抑制されることによって悪性度の低い細胞に変化することを発見しました。さらに、この山中遺伝子を導入した癌細胞は、驚くべき事にマウスに移植してもまったく転移をしなくなることを確認しました。以上の内容は、2016年6月3日(米国東海岸標準時)に国際科学雑誌にネット上で発表しました。現在、癌は日本人の死因1位となっており、様々な治療法が開発されています。我々の発見した、山中遺伝子導入による癌の悪性度を制御できる方法を利用することによって、新たな癌治療へのヒントが生まれる可能性があります。

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