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お知らせ(2017年度)

 看護学科臨床看護学 溝渕俊二教授らの研究グループが『ユズ種子油の健康分野への応用―抗酸化、抗アレルギー、抗メタボリックシンドローム効果―』ついて11月14日に記者会見を行いました。

 看護学科臨床看護学 溝渕俊二教授らの研究グループが『ユズ種子油の健康分野への応用―抗酸化、抗アレルギー、抗メタボリックシンドローム効果―』ついて11月14日に記者会見を行いました。


記者会見の様子

溝渕教授(左)と馬路村農協 東谷組合長(右)
<記者会見内容>

1.ユズの種子オイルとは
 平成29年度高知県産学官連携産業創出研究推進事業に馬路村農業協同組合(以下、馬路村農協)、高知工科大学と本学との連携で「ユズ成分の機能性を利用した健康領域新産業創出」のタイトルで採択されました。本研究の中心であるユズ種子油は、馬路村農協が独自に有する技術で作られます。我々は平成21年からユズ種子油の塗布と経口摂取による機能性について研究を行ってきました。
 皮膚に刺激性のない精製ユズ種子油を塗布の研究に用いており、すでに馬路村農協の商品として実用化されています。非加熱ユズ種子油はポリフェノール等の有効成分を豊富に含んでいるので経口摂取の研究に用いています。ユズ種子油をゼラチンカプセル化することで経口摂取が容易となり、馬路村農協での製品化に繋がりました。この非加熱ユズ種子油カプセルを飲むことで、長寿の一助になるようにとの願いを込めて東谷望史組合長が「百年源」と命名しました。
2.ユズ種子油の経口摂取による効果
 非加熱ユズ種子油を経口摂取することで抗アレルギー効果と抗酸化能があることを見出しました。
 アトピー性皮膚炎モデルマウスにおいて、症状の改善とアレルギーに関与する血中のIgE、ヒスタミンを抑えることからアレルギー疾患の予防効果が期待できます。
 活性酸素を抑える力を抗酸化能と呼びます。ひとは呼吸している限り、生体内での活性酸素産生は避けることができません。活性酸素は、その強い酸化力で、細胞を傷つけ、その結果、糖尿病、がん、高血圧など、多くの病気の原因になります。この抗酸化能を使って、ユズ種子油は予防医学の分野で貢献できる可能性があります。
3.今後
 平成29年度高知県産学官連携産業創出研究推進事業では、馬路村農協が搾油したユズ種子原油から高知工科大学の松本泰典先生が非加熱ユズ種子油の効率的な製造方法を開発します。できあがった非加熱ユズ種子油で我々が機能性評価を行います。我々が見出している非加熱ユズ種子油のもう一つの効果として、アディポネクチンの誘導能が挙げられます。
 アディポネクチンは、長寿ホルモンと言われており、効果としては、抗糖尿病、抗脂質異常症、抗動脈硬化、抗高血圧などが知られています。そこで、抗メタボリックシンドロームに関して網羅的な探索を行うヒト介入試験を予定しています。近い将来馬路村農協が機能性表示食品の認可を目指します。また、食品にとどまらず医薬品原料も視野にいれています。