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お知らせ(2018年度)

【平成30年7月26日開催の厚生労働省医道審議会医師分科会医師臨床研修部会の審議内容を受けての高知大学の見解】

「地域枠学生の卒業後の義務不履行」について

 医師不足地域の解消を目的として、高知県は平成19年度に「高知県医師養成奨学貸付金制度」を開始し、高知大学は平成21年度から緊急医師確保対策に基づいた、いわゆる「地域枠」による入学試験を実施しています。これまで72名の地域枠学生を含む123名の医師養成奨学金受給者が高知大学を卒業しており(平成30年3月現在)、日々、自己研鑽を続けながら、高知県の地域医療に貢献していることを誇りに思っているところです。

 しかし、一部報道にあったように、その中のごく一部の地域枠学生が、卒業時に義務を全うせずに奨学金を返還し、県外の研修病院に勤務するという事例が発生しています。これは、当該者の個人的な事情があったにせよ、ゆゆしき事態であると考えております。これまで、高知県と高知大学は、常に情報を共有し、国の状況、初期臨床研修制度、専門医制度の変更を踏まえ、学生らの意見にも耳を傾け、奨学貸付金の条例や規則、制度の見直し等、受給者のキャリア形成と地域医療充実の両立を目指してきました。それにも関わらず、義務を全うしない者を出してしまったことを大変遺憾に思っております。

 高知県、高知大学としては、奨学金と地域枠入学は別の問題であり、奨学金を償還したとしても地域枠入学であるという事実は何ら変わりがないことから、当該者に対して高知県の地域医療に貢献して欲しいと慰留に努めております。一部報道では、あたかも高知県と高知大学が県外での勤務を許可したようにも伝えられていますが、これは事実ではありません。奨学金の返還は民法に基づき金銭貸借契約を解除したにすぎず、そのことによって地域枠の離脱を認めたわけではなく、高知県、高知大学ともに、当該者は引き続き地域枠入学者としての道義的責任は有しているという認識であることを明確にお伝えいたします。

 平成30年8月10日

高知県健康政策部長
高知大学医学部長