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お知らせ(2018年度)

 内分泌代謝・腎臓内科 医員 猪谷哲司医師らの研究発表が優秀演題賞(会長賞)を受賞しました。

 内分泌代謝・腎臓内科 医員 猪谷哲司医師らの研究発表が第61回日本腎臓学会総会(平成30年6月8-10日開催)で優秀演題賞(会長賞)を受賞しました。
 参加者が一万人近い全国規模の総会で、優秀演題賞(会長賞)は全演題893演題の中の、上位5演題に与えられる、大変名誉な賞です。
演題:「Thioredoxin-interacting protein (TXNIP) は尿細管でミトコンドリア機能調整をしており、AKI腎生検で尿細管において発現亢進している」
 高齢化と糖尿病、慢性腎臓病などの増加により、急性腎障害(従来の急性腎不全)は入院患者さんの10%近くに発症があることがわかってきました。そして一端発症すると3割が維持透析になり、3-4割が慢性腎臓病に移行しますが、病態と治療法は不明な点が多いです。本研究発表では、臨床の病態に近い虚血による急性腎障害モデルをTXNIP欠損マウス(TXNIP-KO)と野性型マウス(WT)の両側腎動脈を虚血再灌流後の腎機能、組織障害を評価した、TXNIP欠損マウスでは腎予後が悪く、その原因としてミトコンドリアの機能低下が一因と考えられた。ヒトAKI腎生検検体でのTXNIP 発現を検討し、ヒトのAKIの病態でもTXNIPが発現亢進している事を示した。この研究によりAKIにおいてTXNIPは尿細管細胞において発現誘導され、ミトコンドリア機能を調整している可能性があり、TXNIPを標的にした急性腎障害治療の臨床応用が期待されます。

(左)猪谷医師と
 本学部内分泌代謝・腎臓内科学 寺田典生教授