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お知らせ(2020年度)

医学部医学科薬理学講座の新武享朗さん(博士課程3年)、東洋一郎講師及び齊藤源顕教授らの研究グループの研究成果が米国科学誌『Experimental Neurology』に掲載されました。

 医学部医学科薬理学講座の新武享朗さん(博士課程3年)、東洋一郎講師及び齊藤源顕教授らの研究グループの研究成果が米国科学誌『Experimental Neurology』に掲載され、2020年11月27日に電子版が公開されました。

 睡眠時の脳卒中の発症は覚醒時に比べ、致死率が高く予後が重篤であることが報告されていますが、その機序は不明な点が多く残されています。
 新武さんは、脳卒中時に海馬の神経細胞から過剰放出されるZn2+ がシナプス後細胞に集積し、神経細胞死を誘導することに着目し、脳卒中モデルマウスを用いて脳卒中発症時刻によるZn2+ 集積について検討しました。その結果、マウスの睡眠期と比べて覚醒期でZn2+集積および神経細胞死が減少していました。さらに、Zn2+ による神経毒性の軽減に寄与すると考えられている興奮性アミノ酸輸送体(EAAC1)の発現量が覚醒期に増加していること、およびEAAC1の働きを阻害することで脳卒中後のZn2+集積が増加し神経細胞死が増悪化することを明らかにしました。以上の結果は脳卒中発症時刻による後遺症の重篤度の変化にEAAC1発現の日内変動を介したZn2+集積の変化が関与していることを示唆しています。本成果は、脳卒中発症時刻による後遺症重篤度の変化の機序解明に寄与することが期待されます。

【論文名】 The role of diurnal fluctuations in excitatory amino acid carrier 1 levels in post-ischemic hippocampal Zn2+ accumulation
【和 訳】脳卒中後の海馬Zn2+ 集積におけるEAAC1日内変動の役割

【論文URL】
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0014488620303691?via%3Dihub

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