部長挨拶

例えば基礎研究や動物実験で病気の治療に役立ちそうな新たな物質が発見されたとき、その物質がひとにも役立つのかを科学的に証明するには、ひとを対象とした研究が必要です。これまで平成9年4月に治験(新薬の承認に関する臨床試験)に関して治験管理センターが設置されており、科学的根拠に基づいた薬物治療の研究・教育・診療に取り組んできました。その後、治験以外の医学研究全般にも対応する組織として、平成21年4月に臨床試験センターが設置されました。そして平成25年3月に、国際基準の医学研究に対応した、更なる支援を行うため、新たに次世代医療創造センターが設置されました。

これらの、ひとを対象とする臨床試験は新しい医療技術を実用化するために必須であり、参加する患者さん(被験者)のご協力や、研究に携わる医療従事者の努力によって成り立っています。

現在は、国内外のネットワークによる大規模な多施設臨床研究がさかんに行われるようになってきており、このような中、次世代医療創造センターは協力してくださる方々の人権を守りつつ、安全かつ有益な医療技術が開発されるよう、支援いたします。また、国内の人材不足による臨床研究・治験の空洞化、新規医療技術開発の国際競争力低下などが危ぶまれる中、国立大学の責務として、専門スタッフの教育・研修・人材育成を通じた臨床研究の社会的基盤整備を行っており、患者さん、医療従事者、医学研究者など、臨床研究に関係する全ての方々と共に医学の発展に貢献して参ります。今後ともご指導・ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

高知大学医学部附属病院/次世代医療創造センター
センター長 菅沼 成文