高知大学医学部 内分泌代謝・腎臓内科 第二内科

 

*研究紹介 糖尿病・代謝グループ

■糖尿病とインスリン抵抗性

世界的レベルで2型糖尿病が増加しています。

その原因としてインスリン抵抗性を来すような環境変化が大きいと考えられます。このような状況でインスリン抵抗性の分子遺伝学的機序の解明は極めて重要です。現在、インスリン抵抗性の機序に対する研究を進めています。


Protein tyrosine phosphatase-1B:インスリン受容体、IRSのチロシンリン酸化を脱リン酸させ、肝でのインスリン抵抗性に関与することを明らかにし、さらに研究を進めています。

Fetuin A:インスリン受容体と結合し、インスリン抵抗性を増悪させることが推定され、研究しています。

■インスリン受容体後の
 細胞内シグナル伝達



■糖尿病と血管合併症

糖尿病は血管の病気といわれるぐらい、血管合併症が重要になってきます。血管合併症に関連する因子を分子生物学的に解明するとともに、疫学臨床的にも研究しいます。


Paraoxonase (PON1):血液中ではリポ蛋白HDLに存在し、LDLの酸化を抑制し、抗動脈硬化に働きます。PON1の遺伝子発現、糖尿病血管合併症との関連など多くの研究を進めています。

酸化LDL:糖尿病では酸化ストレスが亢進しています。動脈硬化の原因物質であるリポ蛋白LDLの酸化は強い血管障害に働きます。酸化LDLの臨床的研究を進めています。

■血清PON1蛋白濃度と心血管
 イベントの関係(糖尿病患者)



■脂質代謝異常と動脈硬化

わが国の死因の3分の1が心血管疾患によるものです。
超高齢社会へ向かう日本では、その発症機序や治療法へつながる研究は益々重要となっています。

HMGB1:非クロマチン核内蛋白の一つで、細胞外に出るとサイトカインとして働き、動脈硬化の促進因子となる可能性があり、遺伝子レベルで研究を行っています。

血清アミロイドA(SAA):最近では動脈硬化は炎症であるといわれていますが、当科は20年以上前から、いち早く炎症であると考え、血清アミロイドA(SAA)と動脈硬化との関連について研究してきました。今後もSAAの動脈硬化における役割を解析することは重要な課題であり、研究を進めています。

Paraoxonase (PON1):HDL上のPON1はLDLの酸化を防ぐのみでなく、様々な作用で動脈硬化を抑制している可能性があります。動脈硬化の予防に関して、創薬も眼中に入れ、研究しています。


リポ蛋白であるHDLは抗動脈硬化に働くことが知られていますが、コレステロールなどの脂質のみでなく、コレステロールの引き抜きに必要なアポA-I、酸化を抑制するparaoxonase、 炎症に関係するSAA、 リポ蛋白リパーゼを活性化するアポC-IIなど沢山の重要な蛋白を結合しています。教室ではHDLに関係する種々の研究を続けています。HDLには未知の多くの機能が存在すると考えられ、解明することは重要であります。

■HDLに結合する蛋白



■糖尿病におけるインスリン分泌障害

2型糖尿病の発症・進展にインスリン分泌障害は重要な役割を果たしています。膵β細胞においてグルコースは生理的に最も重要なインスリン分泌刺激物質ですが、糖尿病においてはグルコースによるインスリン分泌が著しく低下しているのが特徴です。これは膵β細胞内にグルコース代謝障害が存在するからです。この原因について基礎・臨床両面より研究をすすめています。



■糖尿病の病態栄養学的臨床研究

糖尿病患者さんにおいて骨減少症、基礎代謝、療養行動などの要因解析を、栄養学的アプローチを重視し、コメディカルとも協働してすすめています。



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