研修内容
 

conf 2003/04/07

脳神経外科 卒後研修プログラム

 脳神経外科は清水惠司教授を筆頭に、8人のスタッフ、3人の大学院生(博士課程)、1人の研修医で構成されている。スタッフ6人は皆脳神経外科専門医であり、各々、脳腫瘍、脳血管障害、脊髄疾患、小児脳外科、頭痛、頭部外傷、末梢神経障害の専門分野で活躍しており、脳外科学会から専門医訓練施設A項と指定されている。残り2人のスタッフはPhDで、脳神経外科手術の礎となるNeuroscienceを支えている。3階東病棟に約20床の脳外科専用ベッドがあり、常に20人以上の患者が入床している状態である。手術は週2回(火,木)であり、血管内手術、内視鏡手術も含め、年間120〜150例の手術を行っている。検査入院の症例も多く、脳血管検査は週3日(月,水,金)あり、3D-CT、MRIなどの画像と併せて評価している。今年度末にはPETも稼働予定である。また、DICOM serverを中心とした脳神経外科内の独自のLANシステムも構築し、各種画像データの経時的経過観察も瞬時にできる体制を維持している。また、脳神経外科のない病院で施行されたCT, MRI画像をこの脳神経外科LANシステムに転送していただき、有所見者の場合には、当科を受診をしていただくようなシステムを運用している。

I. 初期研修(2年間)

 臨床研修期間中の脳神経外科研修において、最低限の脳神経外科的知識と手技、対処法を習得することが目標である。

(具体的な目標)

  ●臨床医としての自覚を身につける
  ●患者および家族に対して適切な対応ができる
  ●脳神経外科疾患の救急診療および初期診断ができる
  ●脳神経外科疾患の一般的な診察、診断、治療方針を理解し、適切な基本手技を習得する
  ●MRI, MRA, SPECT, 3D-CT, angiographyなどの異常所見を理解できる
  ●術後患者の全身管理を理解する(主に輸液管理)
  ●基本手技の習得(末梢点滴の確保、中心静脈の確保、腰椎穿刺 etc.)

 主治医として患者を受持ち、指導医の下で積極かつ自発的に取り組むことに努めて欲しい。数ヶ月という限られた研修期間を最大限に活用して、なるべく多くの症例を通じて臨床研修医としての知識、技術を習得できるプログラムを目的としている。どの科の医師になっても意識障害患者に遭遇するのは避けられず、当科での研修を通じて、最低でも、生命の危険があり脳神経外科的治療を要する症例であるかどうかの判断ができる医師の養成を目指している。

良き医者になるには、総合力が不可欠です!

II.後期研修(3年目以降) → チーフレジデント制(平成19年4月より)

 脳は高次機能を有している臓器であり、如何に正常脳機能を損傷させずに治療するかが要求されている。それ故、手術の結果は、意識状態の改善、筋力の回復などの神経症状で明らかに評価される。意識状態の悪い患者、あるいは麻痺を呈している患者が、手術後に意識を回復したり、歩行可能になった時の感動は脳神経外科医ならではの楽しみと思っている。

(具体的な目標)

 神経学的所見および神経放射線学的検査から、中枢神経系疾患の鑑別診断ができ、治療方針が適切に立てられる。患者の意識および全身状態の変化に応じた適切な判断・予測が行え、正確な治療法が選択できる。

3年目:穿頭術やVP shunt術が確実に行える。
           脳室ドレナージの留置術(モンロー孔へしっかり挿入できる)
           慢性硬膜下血腫の洗浄術(外膜を確認し、安全にドレーンを留置)
           シャント術にて腹腔内に確実にtubeを留置できる
           脳血管撮影ができる

       4年目:意識障害患者の診断・救命救急処置が適切に行え、開頭・閉頭の術者およびアシス
       タントができる

5年目:脳腫瘍、脳動脈瘤等の手術において適切な助手ができ、開頭血腫除去術ができる

      6年目:派遣病院にて、外傷、脳血管障害患者の手術、管理を独自で行える

       7年目:一筋縄では行かない手術(頭蓋底腫瘍、large〜giant aneurysmなど)において解
       剖学的に把握し適切な助手ができる


 日本脳神経外科学会に所属し6年以上経た後(7年目以降)に専門医受験の資格がある。試験は点数ではなく、人数で合格を決定する競争試験であるため、全科の専門医制度では最難関であるが、取得した暁には全国どこでも脳神経外科専門医として処遇される。また、当科では、本研修期間中に大学院に入学し、約3年間を研究に没頭し学位を取得することを奨励している。脳神経外科に限らず、臨床と研究を両立して初めて大学病院の医師と言われるべきである。また、希望により国内外の留学も可能である。

【週間予定】

a) 術前カンファレンス、症例検討および教授回診:月曜日、金曜日
b) 手術日:火曜日、木曜日
c) 抄読会:月曜日(教授回診後)
d) その他:適宜、講演や講義が行われる


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