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高知大学医学部外科学(外科2)講座のホームページです。

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〒783-8505 高知県南国市岡豊町小蓮 研究棟4F

教授挨拶 greeting from Orihashi

2018年度 ごあいさつ

折り返し地点通過


  高知へ来て、早くも7年が過ぎました。教室の皆さんのたゆまぬ努力と、同門会や関連の皆様方からのご支援に、あらためて感謝いたします。私は、昨年ついに還暦を迎え、昨年末の例会では赤いちゃんちゃんこを着せていただきました。自分ではまだ50そこそこのつもりですが、時間だけはきっちり過ぎていくようです。

 さて、今回、教室では大きな変化がありました。長年にわたり教室の中核として活躍してくれていた西森秀明先生、福富敬先生が大学を退職し、人生の次のステップへと進むこととなりました。以前から意向は聞いていたのですが、教室の態勢が固まり、若手が育ってくるのを見届けてからと、これまで教室のために尽力してくれました。これから地域医療の第一線で、これまでの豊富な経験を活かして活躍してくれることと思います。また、栗山元根先生も、千葉に帰ることとなりました。彼も、少し延長してこちらでがんばってくれていました。また、山本正樹先生が、手術部副部長に准教授として大抜擢され転出いたしました。今後は、大学病院の中核である手術部で、これまでの経験を活かして、外科医が働く環境の整備に尽力してくれるはずです。
 このたび新しい態勢が誕生しました。心臓血管外科では、弘瀬伸行先生が病院講師となり西森先生からチーム長を引き継ぎ、獅子奮迅の木原一樹先生が助教、田代未和先生が特任助教となり、さらに外科研修で広島総合病院に出向していた宮下浩平先生が教室に戻ってきました。呼吸器外科のチーム長である穴山貴嗣先生は、西森先生の後を継いで准教授となり教室運営にさらに貢献していただくことになりました。宇部医療センターからは宮崎涼平先生が修練を修了し、助教として戻ってきました。代わりに、国立高知に出向していた山本麻理乃先生が宇部での修行に出向しました。形成外科では、吉田貴行先生が講師となり、チーム長、診療科長を務めることとなりました。さらに、今年横山卓司先生が形成外科に加わりました。ポスト渡橋の態勢もほぼ固まり、残り期間でさらに強化を図りたいと思います。
 とはいえ、平均年齢がぐっと下がり、さりげなくさまざまな助言やサポートをタイムリーにくれていた後ろ盾がなくなったことで、若手にはストレスがずいぶんかかることと思います。しかし、いつかは来るはずの変化です。ぜひここを乗り切って、彼らの活力でぜひ教室をもり立ててほしいと願っています。
 昨年度は、学会主催が3つ重なったため、関係の先生方にはたいへんな負担をかけましたが、いずれも台風や嵐をかろうじて回避しつつ、盛会となりました。この場を借りて皆さんのご協力に感謝いたします。とくに、6月の日本循環器学会中国四国地方会でご支援をいただいた県内の先生方には、重ね重ねお礼申し上げます。
 さて、いよいよ新専門医制度がスタートしましたが、10名公募していた『高知家外科研修プログラム』には、応募がわずか1名という結果でした。しかし、少ないだけ濃密な指導をこれから始めます。15名を育てることができる指導医、症例数と最先端から地域医療までの外科を修練できるプログラムに応募しなかった人が残念に思うくらいの修練を予定しています。
 当科では3つのチームとも、近赤外線を用いた先駆的な研究や診療応用を行っており、それぞれにこれまでも学会や論文の形で発表をしてきましたが、大学病院で昨年『光線医療センター』が発足したのに加え、この4月から外科学会関連の研究会として『蛍光ガイド下手術研究会』が発足し、4月にその第一回が外科学会の会期中に開かれました。多くの発表がありましたが、高知大学は佐藤教授の蛍光樹脂など新たなアイデアとともに、呼吸器外科、消化器外科などで研究会のなかでもひときわ目立った存在となっていました。
 私自身は、この2年間『医療人育成支援センター』のセンター長を仰せつかってきましたが、この4月から新たに学務委員会の委員長も拝命することとなり、学生教育から初期臨床研修、さらにキャリア形成までの教育部門を担当することになりました。教室員や医局長の穴山君にまた負担をかけることと思いますが、しっかりと役職を果たしていきたいと思います。そして、優秀な卒業生を高知にたくさん残し、しっかりと育て上げるお手伝いと基盤作りを進めていきたいと思います。

 今年度も、ご指導、ご鞭撻、ご支援をよろしくお願いいたします。

2018年5月 渡橋和政

                  










参考資料
@例会 サマリー
A高知大学公開講座



渡橋 和政  Kazumasa Orihashi

教授写真

平成23年4月1日より担当しています.
当教室は,胸部外科を中心として心臓血管外科,呼吸器外科,食道などの消化器外科,さらに形成外科と幅広い領域を受け持つ外科学教室として約30年の歴史を持つ教室です.高知医科大学としてスタートし,高知の医療に貢献すべく医師の養成,外科医教育をはじめ,研究を通じて外科学の進歩に貢献してきました.高知大学と統合後も,方向性,活動の変化なく現在に至っています.
教室の気風は,自由闊達.いくつものチームからなる教室内では,チームを越えた連帯感で診療,教育,研究に邁進しています.各チームの特徴やスタッフの顔ぶれについては,それぞれのページをご覧下さい.

責任者である私の基本理念は,『誠実,努力,そして和』です.診療・教育・研究のいずれにおいても誠実にことにあたり,最大限の努力を惜しまず,コメディカルを含めチームとしての和によって各人が持つ能力を統合し何倍もの力を出すことが大切です.この理念の上に実際に目指すのは,『常に前進すること』です.一人の患者さんを一日治療したら,それだけ何か新しいことを得る.1ヵ月経てば1ヵ月前より着実に成長し,進歩する.それは診療のみならず教育においても研究においても大切なことだと思います.

教授の役割は,オーケストラの指揮者のようなものであると考えています.教授一人の独演会のために教室員が花を添えるような形では,教室は伸びない.あくまで主体は演奏者である教室の一人一人であり,それぞれの今の能力を最大限に引き出しながら全体として調和のとれた質の高い音楽を提供していくこと,そして繰り返し演奏を重ねていく過程を通じて各人の能力をも伸ばしていく.そのようなことが指揮者に求められることだと考えています.

外科医に求められることが,この数10年で大きく様変わりしてきました.高齢の患者さんやいくつも病気や内服薬のために手術のリスクが高い患者さんが増え,それでも治療技術やそれを取りまく多くの進歩により手術死亡は激減しています.うまくいって当たり前という時代になりました.さらにインターネットなどにより情報が豊富に得られるようになった反面,患者さん側の努力に見合わない的外れな要求も経験するようになりました.そうした状況の中で今後の外科医に必要となってくることは,@標準レベル以上のスキルは当然のこととして,A安全性と確実性を追求する熱意と力,B多くの疾患は手術だけで終わらず長期経過を見据えることが必要だということをふまえ,患者さんとのコラボレーションを創り出す力,Cさらなる治療の進歩を目指すリサーチマインドだと考えています.『外科医のやりがい』はますます増してきています.

このように考えに立って,教室内で指揮をとりつつ,外科学(外科一)講座と連携し,地域への貢献,さらに全国,海外への発信を目指していきたいと願っています.


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【学歴】
1982年 広島大学医学部卒業
【学位】
1992年 博士(医学) 広島大学
【略歴】
1982年 広島大学医学部外科学第一教室に入局
1982〜1988年 広島大学附属病院,廣島総合病院,中国労災病院などで研修
1988年 広島大学助手
1988〜1990年 米国Albert Einstein医科大学に研究留学
1991年〜 広島大学第一外科で胸部心臓血管外科修練,研究,教育兼務
1999年 広島大学講師
2006年 広島大学助教授
2011年 高知大学教授
【所属学会】
日本外科学会,日本臨床外科医学会
日本胸部外科学会,日本心臓血管外科学会,日本血管外科学会
日本呼吸器外科学会,日本循環器病学会,日本不整脈学会
日本脈管学会,日本人工臓器学会,International Society of Artificial Organs
日本超音波医学会,日本心エコ−図学会,American Society of Echocardiography
日本心臓血管麻酔学会
【資格】
日本外科学会認定医,指導医,外科専門医
日本胸部外科学会認定医,指導医
心臓血管外科専門医
日本脈管学会専門医
国際心臓血管外科学会国際会員
日本超音波学会専門医,指導医
日本血管外科学会評議員
日本脈管学会評議員
日本人工臓器学会評議員
日本心臓血管麻酔学会評議員

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【業績】
●著書
◇単著
・ 経食道心エコー法マニュアル(初版).南江堂,1993年
・ 経食道心エコー法マニュアル(第2版).南江堂,2000年
・ 経食道心エコー法マニュアル(第3版).南江堂,2005年
・ 経食道心エコー法マニュアル(第4版).南江堂,2012年
・ ER・ICUエコー活用術.へるす出版,2002年
・ DVDでみる経食道心エコー法アドバンス.南江堂,2007年
・ 心臓の病気(一般書).保健同人社,2007年
・ イラストとエコーで見る心臓と血管の病気(CD).Japan Lifeline Co.,2007年
・ 心臓手術後の生活ガイド.保健同人社,2008年
◇分担執筆
・ Transesophageal Echocardiography(Oka Y, Goldiner PL編).JB Lippincott Co,
  1992年
・ Transoesophageal Echocardiography in Anaesthesia(Poelaert J, Skarvan K編).
  BMJ Books, 2000年
・ Transesophageal Echocardiography(Omoto R, Oka Y編).Shindan-To-Chiryo
  -Sha,2000年
・ 心臓血管外科手術書(小柳仁,北村惣一郎,安井久喬編).先端医療技術研究所,
  2002年
・ Clinical Transesophageal Echocardiography: A problem-oriented approach
  (2nd edition)(Konstadt SN, Shernan SK, Oka Y編).Lippincott Williams &
  Wilkins, 2003年
・ 救急医療の最先端(島崎修次,山本保博,相川直樹編).先端医療技術研究所,
  2004年
・ Transoesophageal echocardiography in Anesthesia and intensive care
  medicine (2nd edition)(Poelaert J, Skarvan K編).BMJ Books, 2004年
・ 心臓外科Knack & Pitfalls:大動脈外科の要点と盲点(高本眞一編.).文光堂,
  2005年
・ 周術期経食道心エコー実践法(翻訳)(武田純三監修).真興交易,2005年
・ 臨床で役立つ携帯心エコー:シチュエーション別活用法.中山書店,2007年
・ 経食道心エコー:撮り方,診かたの基本とコツ(岡本浩嗣,外須美夫編)羊土社,
  2007年
・ 初心者から研修医のための経食道心エコー.真興交易,2008年
・ 周術期経食道心エコー実践法:第2版(武田純三監修).真興交易,2011年

●論文
◇経食道心エコー法による診断
・ Orihashi K, Oka Y. Intraoperative assessment of pulmonary vein flow.  
  ECHOCARDIOGRAPHY 7:261-271, 1990.
・ Orihashi K. Traumatic subarachnoid hemorrhage visualized with trans-
  esophageal echocardiography. Ultrasound in Med & Biol 32:981-984, 2006.
・ Orihashi K. Retained intracardiac air mimicking left atrial mass by trans-
  esophageal echocardiography. Ann Thorac Surg 2009;88:1363
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Identification by transesophageal
  echocardiography of intramural hematoma and the site of aortic rupture.
  J Thorac Cardiovasc Surg 2008;136:1089-91.
・ Orihashi K, Kurosaki T, Sueda T. Everted leaflet of a bovine pericardial aortic
  valve. Interact Cardiovasc Thorac Surg. 2010;10:1059-60.
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Compressed true lumen in the
  innominate artery: a pitfall of right axillary arterial perfusion in acute aortic
  dissection. J Thorac Cardiovasc Surg 2009;137:242-3.

◇治療におけるエコーガイド
・ Orihashi K, Hong YW, Chung G, et al. New applications of two-dimensional     
  transesophageal echocardiography in cardiac surgery. J Cardiothorac Vasc
  Anesth 5:33-39, 1991.
・ Orihashi K, Nakashima Y, Sueda T, et al. Usefulness of transesophageal      
  echocardiography for guiding pulmonary artery catheter placement in the
  operating room. Heart Vessels 9:315-321, 1994.
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Real-time three dimensional echo-guided   
  closure of atrial septal defect: an experimental model. Interactive Cardiovasc
  Thorac Surg 4:391?395, 2005.
・ Orihashi K, Imai K, Sato K, et al. Extrathoracic subclavian venipuncture under   
  ultrasound guidance. Circ J 69:1111-5, 2005.
・ Orihashi K, Takahashi S, Ozawa M, et al. Three-dimensional echo-guided
  suture of atrial septal defect with Maniceps in an experimental model.
  Hiroshima J Med Sci 2010;59:57-63.

◇心臓内遺残空気
・ Orihashi K, Matsuura Y, Hamanaka Y, et al. Retained intracardiac air in open
  heart operation examined by transesophageal echocardiography. Ann Thorac
   Surg 55:1467-71, 1993.
・ Orihashi K, Matsuura Y, Sueda T, et al. Pooled air in open heart operations
  examined by transesophageal echocardiography. Ann Thorac Surg 61:1377-
  80, 1996.

◇術中冠動脈グラフト評価
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Left internal thoracic artery graft
  assessed by means of intraoperative transesophageal echocardiography. Ann
   Thorac Surg 79:580-4, 2005.
・ Orihashi K, Okada K, Imai K, et al. Intraoperative assessment of coronary
  bypass graft to posterior descending artery by means of transesophageal
   echocardiography. Interact Cardiovasc Thorac Surg 2009;8:507-11.
・ Orihashi K, Imai K, Sueda T. Assessment by transesophageal echocardio-
  graphy of left subclavian artery stenosis in patients undergoing coronary
  artery bypass grafting. J Thorac Cardiovasc Surg 2011;141:e24-6.

◇大動脈手術中の脳灌流モニター
・ Orihashi K, Matsuura Y, Sueda T, et al. Flow velocity of central retinal artery
  and retrobulbar vessels during cardiovascular operations. J Thorac Cardiovasc
   Surg 114:1081-7, 1997.
・ Orihashi K, Matsuura Y, Sueda T, et al. Aortic arch branches are no longer
  blind zone for transesophageal echocardiography: a new eye for aortic
  surgeons. J Thorac Cardiovasc Surg 120: 466-72, 2000.
・ Orihashi K, Matsuura Y, Sueda T, et al. Clinical implication of orbital ultra-
  sound monitoring during selective cerebral perfusion. Ann Thorac Surg 71:
  673-7, 2001.
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Near-infrared spectroscopy for
  monitoring cerebral ischemia during selective cerebral perfusion. Eur J Cardio-
  thorac Surg 26:907-911, 2004.
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Malposition of selective cerebral
  perfusion catheter is not a rare event. Eur J Cardiothorac Surg 27:644-8,
  2005.
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Detection and monitoring of
  complications associated with femoral or axillary arterial cannulation for
  surgical repair of aortic dissection. J Cardiothorac Vasc Anesth 20:20-5,
  2006.

◇腸管虚血,腹部大動脈
・ Orihashi K, Matsuura Y, Sueda T, et al. Abdominal aorta and visceral arteries    
  visualized with transesophageal echocardiography during operations on the
  aorta. J Thoracic Cardiovasc Surg 115:945-7, 1998.
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Newly developed aortic dissection in the   
  abdominal aorta after femoral arterial perfusion. Ann Thorac Surg 79:1945-
  9, 2005.
・ Orihashi K, Sueda T, Okada K, et al. Perioperative diagnosis of mesenteric
  ischemia in acute aortic dissection by transesophageal echocardiography.
  Eur J Cardiothorac Surg 28:871-6, 2005.

◇ステントグラフト治療
・ Orihashi K, Matsuura Y, Sueda T, et al. Echocardiography-assisted surgery in    
  transaortic endovascular stent grafting: role of transesophageal
  echocardiography. J Thorac Cardiovasc Surg 120:672-8, 2000.

◇脊髄虚血傷害
・ Orihashi K, Kumagai H, Isaka M, et al. Echo-guided identification of key
  lumbar arteries for the spinal cord: preliminary study in the canine model.
  Hiroshima J Med Sci 54:29-34, 2005.

◇腫瘍
・ Orihashi K, Sueda T, Usui T, et al. Deep hypothermic circulatory arrest for
  resecting renal tumor in the inferior vena cava: beneficial or deleterious?
  Circ J 72:1175-7,2008







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