平成18年4月に開設されて以来、話題となっている高知大学医学部附属病院の「PETセンター」。みなさん、PET(ペット)-CTって何か知ってます?
名前は聞いたことがあるけど、何かはよく知らない?
簡単に言えば、がん検査装置。もちろん、これまでも例えばCTやMRI、あるいは内視鏡といった、癌を発見する方法はあったんだけど、このPET-CTは、それらの手法よりも、より快適、かつ安心して癌の早期発見ができると評判。では、その全貌をご紹介しよう!
噂のPET−CTとは? まずは体験!
南国市岡豊町にある高知大医学部の敷地内、正面玄関脇のPETセンターへ。広々とした受付は、普通の病院の待合室と比べると、ゆったりとした雰囲気で、クネクネした面白いデザインのイスが中央に置かれ、高い天井が印象的。受付を済ますと、2階の検査室へ案内される。

待合室・受付
ここで採血の後、検査薬の注射
そこで、まず行うのが注射。「注射かぁ… 嫌だなぁ」と思うなかれ。この注射こそが、PETの鍵を握るはじめの一歩。医学的にいうと、「ポジトロン(陽電子)を放出するアイソトープで標識された薬剤を注射」ということらしいが、要するに、PETが反応する薬剤を体に取り入れるというわけだ。 その注射された薬剤が体の中に行き渡るのを待つまで約1時間は安静にしているのが鉄則。リクライニングシートに身を任せて、一寝入りするなり、とにかく安静にしていることが大事。ちなみに携帯電話の操作や本を読むこともNG。ゆっくりとくつろごう!
待機室
大きなドーナツに、服を着たままスライド
約1時間後、ナースに声をかけられてリクライニングシートから起きあがり、遂に話題のがん検査装置「PET-CT」のある部屋へと案内される。
直径4メートルほどの太いドーナツを半分に切ったような白い機器が目の前に現れた。カタツムリのように、やや丸みを帯びたフォルムゆえ、威圧感はないが、しかし不思議な物体だ。そして診察台にごろんと仰向けに寝る。しかも着衣のままで!
PETのいいところは、服を脱いだり着替えたりしなくていいところだ。 これまでの診察と言えば、服を脱いだり、温泉施設のムームーのようなユニフォームに着替えたりするのが、めんどくさくもあり、また恥ずかしかったりしたものだが、そんな必要は一切なし。「快適さ」という点で、まずPETはココが素晴らしい!
検査は、服を着たままでOK
えっ! これで終わり?
やがて、寝台の部分が、ゆっくりとスライドし始め、前述の半円ドーナツの中に引き込まれていく。しかし、機械音もなく静かだ。それに、閉所恐怖症気味の人なら、不安を抱くような細い穴の中に入っていくわけでもなく、心理的負担はかなり軽い。ドーナツの中で何かが自分を見張っているような気配をかすかに感じるが・・・・・。
そして10分くらいして、「あっ、これで終わり?」という程、あっけなく検査が終わる。 検査したその日は、「できるだけ安静にして過ごしてください。」と言われたが、いつもと違う感覚はこれといってない。
この中で静かに横になるだけ
費用は約10万円
さて、気になるのは費用。診断目的であれば、保険適用となるので2〜3万だが、ごく一般的に健康な人が受ける検査の場合でいえば、健康保険適用外で約10万円。 これを安いととるか、高いととるかは人によって様々だが、全国的にみてもかなり低い価格設定らしい。
しかし、PET-CTは一度に全身を検査できるので、もし別々に検査をすることを考えたら、お金も時間ももっと必要となることは間違いない。時間とお金と健康を大事にしている人には、安心を買うという意味で、かなりオススメではないだろうか。

平成18年7月、全国どこでも、質の高い癌診療が受けられるようにと厚生労働省が整備を進めている「都道府県がん診療連携拠点病院」に、高知大学医学部附属病院が指定された。高知大学医学部附属病院といえば、18年春に、「PETセンター」を設立し、がん診療に関しては、すでに積極的な取り組みをしていた病院だけに、この拠点病院に指定されたことで、さらに弾みを付けることは間違いない。
