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PKD(多発性嚢胞腎)外来を増設

 平成26年3月26日より、常染色体優性遺伝型多発性嚢胞腎(ADPKD)に対して、経口薬剤であるサムスカ®錠(トルバプタン)が処方できるようになりました。この薬剤は、これまで治療薬のなかったADPKDの進行を抑制する初めての治療薬として、世界に先駆け日本で承認されました。この承認により病気の進展抑制(腎嚢胞の増大、腎機能低下、血尿、嚢胞感染など)が可能となり、ADPKD治療の発展が期待されております。この薬剤を服用していただくためには、病気や治療に対して十分な知識を持つ専門医師のもとで、詳しい説明や検査を受けた患者さんが対象となります。当院では、平成27年10月よりPKD外来が毎週火曜、木曜日に増設されることとなり、このお薬を安全に服用していただけるようスタッフ一同で治療体制を整えています。お薬の相談だけでなく、多発性嚢胞腎についてのご相談も受け付けております。


多発性嚢胞腎とは?

 多発性嚢胞腎は、腎臓に嚢胞(のうほう)という水の入った袋がたくさんできて、腎臓の機能が徐々に低下していく病気です。70歳頃までに約半数の患者さんで透析や腎移植などの腎代替療法が必要となり、現在透析導入の原因疾患の第4位となっています。
 健康な腎臓は、握りこぶしほどの大きさしかありませんが、多発性嚢胞腎では大人の頭くらいになることもあります。多数の嚢胞ができて腎臓が大きくなるほど、腎臓の働きが低下しやすいことが知られています。
 また、大きくなった腎臓は、胃腸や肺を圧迫して、食事や呼吸のじゃまをすることもあります。高血圧や脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)を合併しやすいことも知られています。その結果、若いうちに、クモ膜下出血を生じる人もいらっしゃいます。 この病気は、体質によって生じる疾患で、多くの場合、遺伝します。決して稀な病気ではなく、一説には、人口1,000人に一人に発生すると言われています。遺伝性疾患のなかでは、最も頻度が高い病気であり、当院腎臓内科外来にもたくさんの患者さんが通院されています。

腎臓の比較


合併症について

 多発性嚢胞腎には様々な合併症が知られています。
・高血圧・脳動脈瘤・嚢胞出血・感染・肝嚢胞など

全身図

多発性嚢胞腎に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。
ADPKD情報サイト( http://www.adpkd.jp/