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コラム -医療情報提供-

食物アレルギー児のアナフィラキシー時の対応の仕方

 食物アレルギーとは、「食べ物をとることによって、免疫反応が起こり、体になんらかの症状が起きること」を言います。ここでは、食物アレルギーの5つの分類の1つ、即時型アレルギーのお話をします。
 即時型アレルギーは、食べ物をとって、2時間以内に症状がみられるものを言います。症状は、皮膚症状、呼吸器症状、消化器症状、循環器症状、神経症状があります。アナフィラキシーは、全身性のアレルギー症状とされており、これらのいくつかの症状の組み合わせで判断し、血圧が下がった場合をアナフィラキシーショックと言います。年齢は、乳幼児に多く、その後減少していきます。原因となる食品は、乳幼児期は鶏卵・牛乳・小麦が多く、その後成長していくと、エビやカニ、果物、ソバ、ピーナッツが増えてきます。  診断がつけば、原因食物の除去が必要です。うっかり食べてしまった時の対応の仕方については、主治医からよく指導を受けておく必要があります。対応方法は、
 1.注意して経過観察をする、
 2.抗ヒスタミン薬や、場合によってはステロイドを内服し病院受診する、
 3. アドレナリン自己注射器を使用し救急車で受診する
の3段階になりますが、15kg未満では原則的にアドレナリン自己注射器が処方できませんので救急車で早く医療機関を受診する必要があります。
 アドレナリン自己注射器の適応は、救急搬送の適応と同じですが、繰り返し吐き続けたり、我慢できないおなかの痛みが続いたり、のどやむねが締め付けられる感じがしたり、声がかすれたり、オットセイがなくような咳をしたり、強い咳き込みが続いたり、ぜーぜー、ヒューヒューする息をしたり、息苦しくなる、ぐったりする、意識がもうろうとしたり、つめや唇の色が悪い、普段は大丈夫なのに便やおしっこをもらす、脈がふれない、脈が不規則になるがあります。これらの症状が見られた場合、できるだけ動かさずに救急車を待つ必要があります。できるだけ近い病院の受診が必要であり、あらかじめ、主治医にどこを受診するべきか聞いておきましょう。
 アドレナリン自己注射器に関しては、日頃からしっかり練習をしておきましょう。間違った手技は自分の指をさすなどの危険性があります。また、管理をしっかりしなければ、お子さんが、勝手に触って打ったという事例もありますので気をつけるようにしてください。


◎ 著者プロフィール
氏名:大石 拓(オオイシ タク)
所属:高知大学医学部附属病院 小児科
役職:助教

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