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コラム -医療情報提供-

足のほくろとダーモスコピー

 ダーモスコピーは乱反射を抑えて、皮膚の深い部分の構造を観察することができる検査機器です。最近では「皮膚科医の聴診器」とも言われるようになりました。
 得意分野はメラニンという茶色い色素を持っている病気で、その代表例が“ほくろ”や“ほくろ癌”です。日本人では「末端黒子型」といって特に足の裏に“ほくろ癌”が発生することが多いと言われています。皮膚科の癌の中では悪性度が高く、命に関わることもあります。

 皮膚科医が“ほくろ癌”を診察するときには5つのポイントがあります。
 一つ目は「形がきれいか」、二つ目は「境界がはっきりしているか」、三つ目は「色が均一かどうか」、四つ目は「大きくないか」、五つ目は「盛り上がっていないか」で、特にわかりやすいのは大きさです。
 足の裏のほくろの場合4mm以上,体の場合6~7mm以上のものが要注意になります。年を取ってからできた場合、最近になって急に大きくなってきた場合も要注意です。

 確定のためには5つのチェックポイントに加えて、皮膚病理組織検査が必要です。麻酔をして皮膚の一部を切り取る、あるいは手術で病変を全て摘出して顕微鏡で詳しく観察します。その前にダーモスコピー検査を行うことで、“ほくろ癌”かを判断します。
 ダーモスコピーによる検査で明らかに良性と考えられる場合は、大きくなったりしていないか、色が染みだしていくようなことはないかを確認しながら経過をみます。明らかに悪性が疑われる場合には、やはり手術が必要になります。
 一度見ただけでは判断が難しいことも多くあり、数ヶ月後に改めて検査を行うことで、より細かな変化を捉えて判断します。怪しい部分が見えてきた場合には、皮膚病理組織検査あるいは手術での摘出が必要になります。

 “ほくろ”があり、気になる場合はまずお近くの皮膚科専門医を受診して下さい。
 皮膚科専門医であればダーモスコピーを使わなくても良性か悪性かを判断することは十分にできますので、判断に迷うとき、手助けになるのがダーモスコピーと思っていただければ良いと思います。


◎ 著者プロフィール
氏名:志賀 建夫(シガ タケオ)
所属:高知大学医学部 皮膚科
役職:助教

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