前のページに戻る

コラム -医療情報提供-

総合医・家庭医とは?

 ■「総合医・家庭医」とは?
 「総合医」は主に病院に勤務し、特定の臓器や疾病に限定せず総合的に診療する医師のことです。
 また「家庭医」は主に診療所に勤務し、患者さんだけでなく、その家族の健康問題や地域の予防医療に関わる医師のことを指します。
 ただ厳密に役割分担がされているわけでなく、基本的な診療の方向性は同じです。両者とも家族や地域を意識しながら、よくある病気や健康問題に幅広く対応します。

 ■「総合医・家庭医」と高齢者医療との関わり
 高齢者医療の特徴として、高齢者の多くが複数の臓器に疾病があり、複数の科にかかっていること、また医学的な疾病以外に老化による機能低下や独居や経済状況といった社会的背景がその人の生活に大きな影響を与えること、などがあります。さらに今後、都市部を中心に高齢者人口が急速に増加してくることが予測されています。
 「総合医・家庭医」は、家族や地域を意識しながら、他の専門医や多職種とも連携し、複数の健康問題に関わることを得意としています。そのため、こういった高齢者医療の課題の対策の一つとして、「総合医・家庭医」の育成が検討されています。

 ■「総合医・家庭医」と専門医・多職種との連携
 よくある疾患の約8割は「総合医・家庭医」で対応できると言われています。しかし、日常診療の中では入院が必要な場合、また高度先進医療が必要な場合が少なくありません。
 地域の医療ニーズに十分に対応するためには、専門医との連携・バックアップが必要不可欠です。また多職種や地域の住民、行政の方と連携・協働することも重要です。

 ■「総合医・家庭医」の育成
 高知大学医学部家庭医療学講座では、県立病院を中心とする「総合医・家庭医」養成研修プログラムの指導医として関わり、研修をサポートしています。
 また2017年から、第三者機関が「専門医」や研修プログラムの認定までを行う、新しい専門医養成の仕組みがスタートします。この仕組みの中で、新しい専門医として「総合診療専門医」が創設されました。現在、家庭医療学講座では、この「総合診療専門医」の研修プログラムの準備に関わっています。
 今後、家族・地域を診ることが出来る、能力の高い「総合診療専門医」が増えてくることが強く期待されています。


◎ 著者プロフィール
氏名:森尾 真明(モリオ マサアキ)
所属:高知大学医学部 土佐山へき地診療所
役職:准教授

「コラム -医療情報提供-」に戻る


診療科目一覧に戻る ページの最初に戻る