前のページに戻る

よろず相談

48.脊柱管狭窄症 軽くしたい(平成27年5月15日掲載)

質問
 数年前に脊柱管狭窄(きょうさく)症と診断され、苦痛の連続で困惑しています。症状は足腰の痛みと、太ももから足首にかけて四六時中、水が流れるような感じがあります。足裏にしびれもあります。
 超高齢なので手術も難しいでしょうから、足腰の痛みは諦めていますが、「水が流れるような感じ」と「足裏のしびれ」が少しでも軽快に向かう方法はないものでしょうか。(91歳男性)

回答

 足腰の症状がありますから、腰の脊椎である腰椎に起こった脊柱管狭窄でしょう。腰部脊柱管狭窄症の治療には大きく分けて、薬物療法や神経ブロックなどの保存療法と、手術療法があります。

 薬物療法は現在、多種多様な薬剤があり、実際に診療の場で使用されています。代表的なものとしては、非ステロイド性消炎鎮痛薬、プロスタグランジンE1製剤、ビタミンB12製剤、抗てんかん薬、抗うつ薬、抗不安薬、オピオイド鎮痛薬などが挙げられます。
 通常、これらの中から患者一人一人の症状に応じた薬剤を選択し、1種類だけでなく数種類の薬剤を組み合わせたり、変更したりしながら、症状の改善を図っていきます。
 薬物療法を行う場合には、薬剤の効果が十分発揮されているか確認したり、副作用が出ていないかなどに注意が必要なため、定期的な通院が必要です。

 また、腰や脚の痛みに対しては、トリガーポイントブロックや硬膜外ブロック、仙骨裂孔ブロック、神経根ブロックなどの神経ブロックが有効な場合もあります。痛みを生じたり、それが伝わっていく場所に局所麻酔剤やステロイド剤を注射する方法です。主に、薬物療法のみでは十分な効果が得られない方に対して行われます。

 最後に手術療法についてですが、91歳と超高齢ですので、手術を行うかどうかは慎重に決めなければなりませんが、腰部脊柱管狭窄症に対する手術は以前と比べ、患者さんに負担の少ない方法も行われるようになっています。高齢でも循環器や呼吸器などの内科的疾患や合併症のない方、症状の軽い方でしたら、安全に行える場合もあります。

 現在お困りの症状の中で、特に「足腰の痛み」に関して諦めているとのことですが、いくつかの治療を行うことで症状が改善できる可能性があると考えます。ぜひ一度、整形外科で相談されてみてはいかがでしょうか。


◎ 著者プロフィール
氏名:公文 雅士(クモン マサシ)
所属:高知大学医学部 整形外科
役職:助教

「よろず相談」に戻る


診療科目一覧に戻る ページの最初に戻る