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よろず相談

53.火照りを伴う病気とは(平成27年7月24日掲載)

質問
 昨年12月から、耳や頬が熱く、赤くなる火照りの症状が毎日のように続いています。午後3時以降から夕方、夜にかけて多く、2~3時間から5~6時間で終わります。血圧も上昇しますが、痛みは特にありません。
 火照りを取る漢方薬を服用していますが、改善の兆しはありません。病名や原因が分からないので、とても不安です。火照りが伴う病気にはどんなものがありますか。(65歳男性)

回答

 頭や顔が異常に熱くなるのを「のぼせ」、頭や顔に加えて体が熱くなるのを「火照り」といいます。のぼせは精神的に緊張した時や熱がある時に現れやすいのですが、ご質問のように慢性的に見られる場合もあります。

 慢性的なのぼせの原因としては高血圧症、甲状腺機能亢進症、多血症などがあります。血圧も高いとのことですので、高血圧症が原因である可能性も考えられます。
 高血圧症には普通の高血圧症のほかに、2次性高血圧症といわれる「特別な原因のある高血圧症」が含まれています。原因はいろいろですが、特殊なホルモンが過剰に分泌される腫瘍によって、高血圧やのぼせの症状が出る場合があります。まずは症状がない時も含めて2週間ほど朝夕の血圧を測り、血圧と脈拍の記録を持って内科に相談してはいかがでしょうか。

 甲状腺機能亢進症とは甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。のぼせや火照りのほか、多汗、手の震えや動悸(どうき)などが見られることがあります。多血症とは赤血球が増え過ぎている状態のことで、赤ら顔や頭痛を伴うことがあります。どちらも血液検査で診断ができますので、内科で相談されるとよいでしょう。

 そのほか、女性だけでなく男性でも、自律神経のバランスが乱れる更年期障害の症状としてのぼせが起こることがあります。
 また、血管を広げる作用のある薬を服用していると、のぼせが起こる場合もあります。さらに、緊張や精神的なストレスなどさまざまな要因で自律神経のバランスが乱れて血管が拡張気味になり、慢性的にのぼせを感じやすくなることもあります。

 このように、のぼせの原因はたくさんあり、はっきりしない場合も少なくないため、西洋薬での治療が難しいこともあります。そこで、不快な症状に対して漢方薬が効果的な場合があります。漢方薬で改善がないとのことですが、のぼせに効果のある漢方薬はいくつか知られています。明らかな原因が見つからなければ、漢方外来などで体質に合わせた治療を受けるのもよいかもしれません。


◎ 著者プロフィール
氏名:松元 かおり(マツモト カオリ)
所属:高知大学医学部 総合診療部
役職:助教

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