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よろず相談

68.パソコン事務後にめまい(平成28年2月26日掲載)

質問
 60歳ごろから2年に1回程度、目まいが起こります。パソコン画面を長時間見た後、目が疲れたと感じた翌日に起こるようです。これまでは数日間安静にしていると治っていましたが、今回はよくなったと思って同じ作業をした翌日、ひどい目まいに見舞われました。内科や耳鼻科で薬をもらい、よくはなったものの、それでもパソコン画面を見ると目がつらく、首の後ろの方がもやもやしてきます。目の疲れ、肩凝りもあります。何科で診てもらえばいいのでしょうか?(64歳女性)

回答

 目まいには大きく分けて、「グルグル目まい」と「フワフワ目まい」の2種類があります。

 「グルグル目まい」はいわゆる「目が回る」状態で、周囲の景色が動いているように見えます。耳の奥にある三半規管の障害で起こり、気分が悪くなったり、嘔吐(おうと)したりする頻度が高いものです。代表的な病気としては「メニエール病」や「頭位性目まい」があり、耳鼻科の病気と言っていいでしょう。

 これに対して「フワフワ目まい」は「足元が心もとない」「雲の上を歩いているような感じ」「まっすぐ歩けない」などと表現されることが多い状態です。「フワフワ目まい」にはさまざまな原因があり、脳の血液循環が悪くなった場合や、全身の状態が悪くなった場合、貧血や心臓の病気などでも起こることがあります。「グルグル目まい」が、時間がたつにつれて「フワフワ目まい」になることもよくあります。

 ご質問ではパソコンを長時間見て目が疲れたと感じる翌日に起こることが多いとのことですので、おそらく「フワフワ目まい」ではないかと思います。
 また、パソコンの作業では同じ姿勢をとることが多いので、首の骨が老化しているといった場合は、骨の変形した部分が手や肩、後頭部につながる末梢(まっしょう)神経を圧迫し、これらの領域の筋肉が常に緊張状態に陥り、筋肉の血液循環が悪くなったりすることがあります。

 そうなると発痛物質が出たり、自律神経系のバランスが崩れたりして「フワフワ目まい」が起こりやすくなります。これは自律神経系が血流のコントロールを行っているためです。目を使い過ぎて眼精疲労になっても、同じように自律神経系のバランスが崩れて目まいの原因になりますから、「フワフワ目まい」の場合は、まず原因になる病気がないかどうかを探すことが重要になります。

 目まいに加えて肩凝りや手のしびれなどがある場合は整形外科、動悸(どうき)や息切れを伴う場合は循環器内科、それ以外の場合は耳鼻科、神経内科、脳神経外科などを受診されてはいかがでしょうか。


◎ 著者プロフィール
氏名:古谷 博和(フルヤ ヒロカズ)
所属:高知大学医学部 神経内科
役職:教授

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