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よろず相談

80.孫の近視 治療法は(平成28年9月16日掲載)

質問
 3歳6カ月の孫が3歳児健診で近視と言われました。眼科でもやはり近視と診断されました。裸眼で0・2とのことです。
 医師からは「父親が近視だから仕方ない。もう少ししたら眼鏡を使いましょう」と言われました。治療法はないのでしょうか。心配でたまりません。(72歳女性)

回答

 近視とは、近くははっきり見えるが、遠くの文字や物がぼやけて見える状態です。対処法は眼鏡で矯正することです。お孫さんが大きくなれば、コンタクトレンズなどもあります。

 近視予防あるいは治療法は、民間療法を含めると無数にあります。
 大人になれば、レーシックなど近視を矯正する手術や、オルソケラトロジーという就寝時に特殊なコンタクトレンズを装用し、日中は裸眼で生活できるというような治療法などもありますが、小児では根本的な治療法がないのが現状です。
 近視に対して否定的にならず、眼鏡やコンタクトレンズなどを使用し、良好な視力でものを見る(見せてあげる)ことが大切です。

 3歳児検診は視力の発達が遅れる「弱視」の早期発見を目的として行われています。現在、視力が0・2で、眼科で近視と診断されているのであれば、弱視の心配はないと思われます。
 ただ、近視は今後、成長とともに進むことが多く、就学時には眼鏡が必要になるかもしれません。

 近視の子どもは弱視にはなりにくいといわれています。眼鏡をかけさせる時期に関しても、中等度までの近視の場合は急ぎません。
 しかし、近視の程度が強い場合や、左右で大きな差がある場合には弱視になる可能性があるので、幼少児でも早めに眼鏡が必要なことがあります。

 文部科学省学校保健の調査では、近視による裸眼視力1・0未満の割合は小学生で約46%と年々増えています。近視には遺伝的素因と生活環境要因が関係しています。
 両親とも近視の場合は8倍、どちらかの親が近視の場合は2~3倍、子どもが近視になりやすいと報告されています。

 海外の研究では読書をする際、目と本の距離が30センチ未満だと2・5倍、30分以上連続して読書すると1・5倍近視の人が増えるとの報告や、屋外での活動時間が長いほど近視の有病率が低いなどの報告があります。
 薄暗い所で目を近づけてテレビゲーム、スマートフォン、読書をすることは近視が進む要因です。日常生活でも気をつけましょう。


◎ 著者プロフィール
氏名:杉浦 佳代(スギウラ カヨ)
所属:眼科

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