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よろず相談

81.寝汗で悩んでいます(平成28年9月30日掲載)

質問
 寝汗がひどくて悩んでいます。春ごろから始まり、一晩に2度も下着を替えるほどで、胸や背中がひどいです。これまでは汗が気にならなかったので心配です。
 いろいろな心配や悩みごとが常に頭から離れず、不安で胸が締めつけられるような時もあり、気分はとても重いです。血液検査や甲状腺の検査では異常がありませんでした。何科を受診すればいいでしょうか。(69歳女性)

回答

 睡眠中の発汗のことを寝汗(ねあせ)または盗汗(とうかん)といいます。
 睡眠時の部屋の温度が高い、厚着で寝ているなどは当然として、水分を過剰に摂取したとき、過労のときなどに自然な体の反応として寝汗をかく場合や、肥満が原因になることもあります。

 そして、何らかの病気が原因になっている場合もあります。
 その原因としては、悪性腫瘍(リンパ腫、固形がん)、感染症(結核、心内膜炎、HIV感染症など)、薬剤(抗うつ薬、解熱鎮痛薬、コリン作動薬、糖尿病治療薬、ホルモン薬など)、内分泌疾患(甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫、カルチノイド症候群など)、神経疾患など沢山あります。
 これらの体の病気の場合は寝汗のほかにも症状を伴うことが多く、症状や診察に加えいろいろな検査で異常がないかを慎重に調べていきます。

 ところが、体の病気ではなく、精神領域の病気が寝汗の原因になっていることがあります。
 汗を分泌する汗腺は自律神経でコントロールされているため、自律神経のバランスがおかしくなると寝汗をかく原因になります。このため、自律神経失調が起こるような病気、たとえば不安障害(パニック障害など)、うつ病などが寝汗の原因となります。
 不安障害やうつ病では、寝汗以外に不眠、不安感、うつ気分などを伴い、心配や悩み事が関与していることが多いようです。

 質問を拝見すると、いろいろと心配や悩み事もおありのようですので、甲状腺も含めた諸検査で異常が認められないとなると、ストレスの関与も考えられます。
 先に述べた体の病気がないかどうかの見極めがもう少し必要かもしれませんが、これといった体の病気が見つからないのであれば、精神的な原因の可能性について、精神科や心療内科で相談されるのも良いかと思われます。


◎ 著者プロフィール
氏名:小松 直樹(コマツ ナオキ)
所属:総合診療部
役職:講師

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