前のページに戻る

よろず相談

番外編:月経が5カ月こない(平成28年4月22日掲載)

質問
 月経が5カ月ほどきていません。閉経でしょうか? 月経不順でしょうか? 前回、前々回は3~4カ月ほど間隔が空いた上、3日くらいで終わってしました。2年前、子宮頸(けい)がん検診で子宮筋腫が見つかり、過多月経とのことで鉄剤を飲み、過多月経の方は落ち着いてきました。昨夏の検診では特に変わったことはなく、血液検査でも異常はありませんでした。子宮筋腫が見つかった後、食欲不振などもあり、体重が10㌔ほど落ちました。(37歳女性)

回答

 月経が不順となるのは、卵巣の機能が低下したためです。卵巣機能の低下には、体重減少や生活リズムの変化、精神的ストレスなどが原因となる一時的なものと、閉経のように永久的なものがあります。

 今回のご相談の場合、3カ月ほど月経がなかった際に、近くの病院で血液検査を受けられて特に異常がなかったとのことですので、一時的な卵巣機能低下である可能性が高く、閉経ではないと考えます。さらに、卵巣機能低下の原因としては、10キロの体重減少が関係しているのではないかと推測されます。
 一時的な卵巣機能低下であれば、通常は原因となったものを改善することで卵巣機能は回復します。ただし、一時的なものであっても長期間となると自然に回復する可能性が低くなります。

 ご相談内容によると少なくとも1年程度、月経が不順となっているようです。そうであれば、やはり卵巣機能の程度を評価した上で、何らかの治療を受けることをお勧めいたします。特にこれから妊娠・出産を望んでいる場合は、早めに産婦人科を受診していただきたいと思います。

 もし、ご相談者が将来の妊娠・出産を望んでおらず、このままでも構わないと考えている場合でも、卵巣が妊娠・出産のためだけの存在ではないことを知っておいていただきたいと思います。
 卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンは、皮膚の張り、毛髪のツヤなどに影響するだけでなく、骨やコレステロールの代謝にも影響を与えます。
 つまり、卵巣機能が低下した状態が長期間続くと、本来は高齢になってからかかる骨粗しょう症や動脈硬化などを、まだ若いうちに発症してしまう可能性もあります。

 卵巣機能の低下は、その期間が短いほど回復しやすいので、お早めに受診されることをお勧めいたします。


◎ 著者プロフィール
氏名:泉谷 知明(イズミヤ チアキ)
所属:高知大学医学部附属病院 産科婦人科
役職:講師

「よろず相談」に戻る


診療科目一覧に戻る ページの最初に戻る