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よろず相談

番外編:脚が急に痩せ、心配です(平成27年4月24日掲載)

質問
 今年に入り、膝から上が急に痩せてきました。食事の量は変わりませんが、筋肉がなくなって太さが半分ほどになりました。ベッドから下りたり、歩き始めることが難しく、歩いてもふらふらします。体のだるさはなく、百歳体操にも参加していますが、散歩はできていません。骨粗しょう症の薬はずっと飲んでいます。急に痩せたので「老化で死期が近いのだろうか」と心配です。(85歳女性)

回答

 体が痩せるのは病気が原因となっている場合と、単に加齢による場合があります。体全体が痩せるのか、手や脚などの一部分が痩せるのかによって原因は異なります。

 もし、急に体全体が痩せて体重がどんどん減ってきているなら、がんの検査を受けることをお勧めします。がんがあると、体力が失われてみるみるうちに痩せてくるため、急な体重減少から見つかることも多いのです。

 一方、手や脚など一部分が痩せる場合には、神経か筋肉に原因があるかもしれません。背骨の中にある脊髄から手や脚に向かって伸びる神経の病気、例えば腰の背骨にある椎間板が一部突出して神経にさわる「椎間板ヘルニア」という病気で、脚が部分的に痩せてくることがあります。

 また、年を取って背骨の中の神経の通り道が狭くなる「脊柱管狭窄症」という病気でも同様のことが起こります。これらの病気は脚のしびれや神経痛を一緒に起こすことが多いです。筋肉そのものが病気になって痩せていくことがありますが、このような病気は採血検査ではっきりすることもあるので、ぜひ病院で検査を受けてください。
 体が痩せる病気には難病もありますので、注意が必要です。全身の筋肉が痩せ、次第に息をする筋肉も動かなくなるようなもので、早めの治療が重要です。

 しかし、病院で検査を受けても何も異常が見つからないようであれば、少し安心ですね。病気ではなく、加齢や日常の活動性の低下によって痩せてきているのでしょう。
 特に、脚の筋肉は他の筋肉に比べてもともと大きいため、細くなったのが自分で分かりやすいのです。百歳体操にも参加されているようですので、ぜひ運動は継続してください。
 ただし、一つ注意することがあります。脚の一部分だけが急に痩せてくるようでしたら、病気が潜んでいる可能性がありますので、あまり様子を見ず、早めに病院にかかることをお勧めします。


◎ 著者プロフィール
氏名:永野 靖典(ナガノ ヤスノリ)
所属:高知大学医学部 リハビリテーション部
役職:助教

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