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よろず相談

番外編:飛蚊症で見える浮遊物が増えました(平成27年4月24日掲載)

質問
 以前から飛蚊症ですが、最近、見える浮遊物が増えました。右目にキラリと光も見えます。網膜剥離ではないとの診断を受けました。なぜ、このような症状が現れるのでしょうか。(64歳男性)

回答

 飛蚊症とは、黒い点や線、虫のようなものが目の前に飛んでいるように見える症状です。この飛蚊症の正体は、眼球の中にさまざまな原因で生じる「濁り」であると言われています。眼球の中には硝子体と呼ばれる透明なゼリーのようなものが詰まっていますが、この硝子体の中に「濁り」が生じると、その影が網膜(ものを見るための膜)に映り、自覚症状として現れます。
 いつもは気が付かなくても、明るい所にいるときや、白い壁を見たときなどに、より症状がはっきりと現れることが多いです。

 この「濁り」の原因ですが、多くの場合は加齢などによる硝子体の変化です。硝子体は若いときには透明でほとんど濁りがありませんが、加齢に伴い濁りが出てくることがあります。またその変化が進んでくると、硝子体は次第に収縮して網膜からはがれる変化が起こります。この変化が起こるときに、人によってはキラキラと目の周りが光って見える場合があります。この症状はしばらく続きますが、視力には影響しません。

 飛蚊症を自覚しても多くの場合は問題ありませんが、時に治療が必要な目の病気のサインとして現れることがあります。
 その一つが網膜剥離です。網膜に穴が開いたり、網膜がはがれてくると、そこから目の中に濁りが生じます。放っておくと失明してしまう危険性もある病気です。最初は視力が下がらないため、発見が遅れてしまうこともあるので注意が必要です。
 その他、眼底出血(網膜や硝子体の中に出血が生じる病気)や、ぶどう膜炎と呼ばれる目の中に炎症を起こす病気が隠れていることもあります。

 飛蚊症を自覚されたら、一度眼科で詳しい検査を受けることをお勧めします。


◎ 著者プロフィール
氏名:西内 貴史(ニシウチ タカシ)
所属:高知大学医学部 眼科
役職:助教

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