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よろず相談

番外編:へバーデン結節は治りませんか?(平成27年6月19日掲載)

質問
 整形外科で「へバーデン結節」と診断されました。
 まだあまりひどくはないですが、水疱(すいほう)ができ、爪も少し変形しています。時折、チリチリと痛みます。小指の第1関節が腫れています。原因や予防法、治療法を教えてください。(56歳女性)

回答

 ヘバーデン結節は、手指の第1関節(最も先端の関節)に生じる変形性関節症です。症状は関節の痛み、腫れ、変形、動きの制限、粘液嚢腫(変形に伴って関節から発生する袋)などです。粘液嚢腫が大きくなると爪の変形が出ることもあります。

 症状の現れ方は個人差があり、ゆっくりと進行して痛みが出ない場合もあれば、急激に進行して痛みや変形が出る場合もあります。原因は現時点では不明です。予防法に関しては、機械的な刺激が病状を進行させるといわれていることや、何らかの遺伝的背景があると考えられていることから、血縁関係者にヘバーデン結節がある場合は、できるだけ指先に負担をかけないことが大切です。

 治療は、局所の安静(テーピング、添え具による固定を含む)、投薬などの保存療法を行います。関節が痛むときはできるだけ安静にし、痛くても指を使わないといけない場合はテーピングを行います。投薬は消炎鎮痛剤の外用や内服を行いますが、急性期で炎症が強い場合は関節内ステロイド注射を行う場合もあります。保存療法を行っても症状が進行し、痛みや変形により生活に支障を来す場合は、関節に形成された骨棘の切除、関節固定、粘液嚢腫の切除などの手術療法を行う場合があります。

 相談者は、現在痛みの頻度は少ないようですが、関節変形に加えて粘液嚢腫や爪の変形を伴っているようです。現時点では指先に無理をかけないように気を付け、それでも痛みが出た場合は局所の安静やテーピングを試してみて下さい。粘液嚢腫は関節の安静を保つと改善する場合があります。

 それでも症状が強くなった場合は、整形外科で保存療法の指導や投薬を受けるとよいでしょう。また、病状が進行して保存療法では痛みが改善しなくなった場合や、変形の矯正を希望される場合、粘液嚢腫の表面の皮膚が薄くなって破れそうな場合は手術の適応がありますので、整形外科に相談してください。


◎ 著者プロフィール
氏名:南場 寛文(ナンバ ヒロフミ)
所属:高知大学医学部 整形外科
役職:医員

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